序章 なぜ今、タントリックヒーリングなのか

なぜ今、タントリックヒーリングなのか

私たちは長い間、「性」「愛」「エネルギー」を別々のものとして扱ってきました。
性は快楽のためのもの、愛は感情の問題、エネルギーはスピリチュアルな概念。
それぞれが切り離され、別々の領域として語られてきたのです。

しかし本来、それらは一つの流れでした。

性とは生命力であり、
愛とはその生命力が他者と共鳴するときに生まれる状態であり、
エネルギーとは、それらすべてを貫いて流れる「生きている力」そのものです。

タントリックヒーリングとは

本書でいうタントリックヒーリングは、在り方として、満たされた整った状態を感じることの価値についてお伝えしていますが、肉体的に快楽から精神的快楽、クンバカと呼ばれる、無呼吸な状態や、波動上昇、能力覚醒、様々なスピリチュアル的体験、も体験することも可能です。

また、男女の営みとして、年齢的や肉体的に、男女で結合が困難な場合であっても、肉体的には結合していないのに、結合しているような感覚を感じたりできます。

高齢によるセックスレスの要因も、タントリックヒーリングの理論を理解することで、死ぬ瞬間まで愛し合えることに気づかれるとおもいます。

その意味で、タントリックヒーリングの理論を深めることで、人生を豊かにしたり、引き寄せ、願望実現、金運上昇、人間関係改善・・・・など、多くの方の悩みを解消するきっかけになったりします。

そんな幅広い目線で、読み進めていただければと思います。

日本のタントリックヒーリング

 現在の日本では、「タントリックヒーリング」という言葉は、一般的なワードとして認知(商標としては、一般的言葉であるとして、登録が否認されています)されていますが、人によりその定義が異なっています。

 性的快楽に気づくことから、女性性を解放するヒーリングメソッドとして、当初別の名前であったものが、もっと一般的に人に伝えられる名前として「タントリックヒーリング」と改名したものや

海外のタントラ瞑想や呼吸法のメソッドをベースとしたヒーリング。

氣やエネルギーの流れを活性化したり整えることからスタートするヒーリング。

他にも、スピズムヒーリング、などタントラという名前を使わない同種類のヒーリングが数多く存在しています。

そのため、この読者さんには、

「タントリックヒーリング」には幾つかの流派があり、得られるものも、流派により異なる、ということを知っておいてください。

また、海外系のタントラでは、全裸になるものあり、性的被害につながるものもあります。日本人のヒーラーであっても、衣服を脱ぐ施術のものは注意が必要です。
特に女性の方は、どんな施術方法で、どんなものがてにいれられるのか、確認されるといいでしょう。

タントリックヒーリングは、服を着たままでもできますし、遠隔やZOOMでも、楽しめるものであることを、はじめにお伝えしておきますね。


タントリックヒーリングの必要性

現代社会では、性は消費され、
愛は不安と依存に置き換えられ、
エネルギーという言葉は曖昧で扱いにくいものになりました。

その結果、多くの人が次のような感覚を抱えています。

  • 満たされているはずなのに、どこか空虚
  • 関係性が深まるほど、疲弊していく
  • 快感があっても、癒されない
  • 触れ合っているのに、孤独を感じる

これらは個人の問題ではありません。
分離した世界観そのものが生み出した現象です。


タントラや房中術、気功といった古代の叡智は、
性・愛・エネルギーを分離していませんでした。

それらはすべて、
「いかに生命を循環させ、統合し、調和の中で生きるか」
という問いへの答えだったのです。

本書が扱うタントリックヒーリングは、
身体・意識・エネルギーのレベルで取り戻すための体系です。
過去の技法をそのまま再現するものではありません。

現代人の身体、
現代の神経系、
現代の人間関係に合わせて
**再構築された“統合のための理論”**です。


ここで一つ、重要なことを明確にしておきます。

本書で語るオーガズムは、
一般的に想像される「性的な絶頂」とは異なります。

それは刺激の結果でも、
行為のゴールでもありません。

一般的なオーガズムとは

性的興奮が最高潮に達し、身体的に骨盤底筋群や性器周辺の筋肉が数秒間リズミカルに収縮する というような現象をさします。

本書におけるオーガズムとは、

身体・感情・意識・エネルギーが
同時に整い、循環し、統合されたときに現れる
状態の変化

を指し、一般的なオーガズムより広い範囲をさします。

それは一瞬で終わるものではなく、
終わったあとに疲弊するものでもありません。

むしろ、
深い安心、内側からの満足、回復感、
そして「自分に戻った」という感覚を伴います。


このような体験は、
特別な才能を持つ人だけのものではありません。

必要なのは、
刺激を増やすことでも、
無理に何かを起こすことでもなく、

  • 身体を緩めること
  • 神経系を鎮めること
  • 意識を今ここに戻すこと
  • エネルギーを循環させること

です。

これらはすべて、
誰もが学び、取り戻すことのできる能力です。


本書は、
即効性のあるテクニック集ではありません。
また、信じるか信じないかを問う思想書でもありません。

タントラ、房中術、気功、脳科学、神経科学、
そして人間関係の実際を横断しながら、

なぜ統合が起こるのか
なぜ起こらないのか
どのような条件で起こるのか

を、できる限り明確な言葉で説明していきます。


この本は、
あなたをどこかへ連れていくためのものではありません。

あなたを、
あなた自身の中心へ戻すための本です。その探究の入口として、
ここから旅を始めていきましょう。


第1章 タントラの本質